Home > クリーニング > 【綺麗な仕上がりの為のマスキングのコツ】

【綺麗な仕上がりの為のマスキングのコツ】

news_toplogo
安く、確実で綺麗な仕上がりを目指すにはお客様自身による上手なマスキングが不可欠です。でもブラストも自分でやった事ないのにどうすればいいか・・・

プロでもアマでもそんな方が大半だと思います。そこでそんな方の為に特殊な材料を必要としないマスキングのコツをコッソリお教えいたします。

【マスキングの考え方】

これからご紹介するマスキング方法は比較的簡単で費用も安く、いろいろな形状に対応できるので当店でも行っている方法ですが完全に研磨剤の侵入を防ぐ事のできるものではありません。

あくまでも当てたくない所に当てない為と入って欲しくない所になるべく入らないようにするものとお考え下さい。

どんなに慎重なマスキングを行っても微細な研磨剤を高圧で吹き付けるために研磨剤が内部に侵入してしまう場合があるからです。

ベアリングやクランクシャフト等の分解が難しく、精密なパーツは必ず全て取り外して頂くか交換を前提として下さい。
研磨剤の侵入によるトラブルについては一切保証できませんのでご了承下さい。

サンドブラストによる寸法変化とマスキングをするべき場所

まずはどこをマスキングしたら良いのか。そこが分からなければマスキングのしようがありませんね。
サンドブラストは表面粗さを劇的に変化させる事ができますが実は寸法はあまり変化しません。
(もちろん、長時間同じ場所に当てていれば別です。)
通常の加工では0.01mm程度の変化しか起こりません。ですのでネジ部分が無くなるような事はなく、合わせ面もガスケットを使用する部分であればそこまで神経質になる必要はありません。角が激しく減って丸まってしまい組み合わせた時に隙間や段差ができてしまうのではないかと心配される方もいますがまず大丈夫です。逆に爪が引っ掛かるぐらいの傷は消えずに残りますので事前にヤスリなどで削り取り、#400程度のサンドペーパーで仕上げて頂く事をお勧めいたします。
それでも様々な理由によりマスキングが必要になってきますのでどのような場合にマスキングするべきか下記にあげておきます。

・微小な寸法変化でも問題が起きてしまうような部分
(ベアリング等の圧入によって部品を保持する所やキャブ部品など流量の変化してしまう所、他)

・研磨剤が排出しずらく残ってしまう恐れのある部分
(ASSY状態の部品の内部、エンジンやキャブ等の入り組んだ液体の流路、他)

上記の通り完全には防げないとお考えの上、侵入を最小限にするとお考え下さい。

・表面粗さによって影響が出てしまう部分
(シリンダー内壁やシャフト等の摺動部、ポートやキャブ内部等の流体抵抗の変化が起きそうな所)

・美観を左右する部分
(機械加工部、鏡面部等、見た目が変化して欲しくない所)

・表面処理がしてあり、それらを失いたくない部分
(メッキ、アルマイト、防錆処理、他各種コーティングや塗装を剥がしたくない所)

以上を踏まえて安全に楽しんでマスキングを行って頂ければと思います。

マスキングの前に行うこと

■部品の分解、洗浄  ※必ず行いましょう。

  • 【分解】サンドブラストの対象物はなるべく細かく分解する事をお勧めいたします。当店ではエンジンを丸ごと処理することも可能です。ですが数ミクロンの研磨剤を完全に遮断することはなかなか難しく、遮断しきれているという保証もない訳です。それに組んである状態だと吹き残してしまう部分も出てくる可能性もあります。分解することで追加のマスキングや交換部品、組み付け作業などで大きなコストをともなうことになりますが、逆にその後、分解の数倍のコストの発生にもなりかねません。確実で綺麗な仕上がりをお望みであれば出来る限り分解する事をお勧めいたします。
  • 【脱脂・洗浄】マスキングをする上でもサンドブラストをする上でも脱脂と洗浄はとても重要です。きちんと脱脂されていなければ当然サンドブラスト処理中にマスキングは剥がれてしまいますし、研磨剤が当たってほしくない重要な部分に当たったり、エンジン流路内部に大量に奥深く入ってしまうかもしれません。部品の洗浄もあまりに汚れが付いている状態ですと作業に余計な時間がかかってしまい、お値段も高くなります。ですのでパーツクリーナーやワイヤブラシなどで出来る限り汚れを取って下さい。
  • 特にベアリングやクランクシャフト等の分解が難しく、精密なパーツは必ず全て取り外して頂くか交換を前提として下さい。

■マスキングに必要なもの

  • ガムテープ
    できるだけ厚手で密着力の高いもの、なければ2重に重ねて使います。
  • カッター
    小型で刃の薄いものの方が細かい部分まで作業しやすいです。デザインカッターなどもあるとより作業が楽に行えます。
  • ダンボール
    ダンボールの上で作業すれば机を傷つけたり、汚してしまう心配も減ります。
  • 油粘土
    穴のマスキングを行うばあい、肉厚があれば粘土を入れる事でマスキングできます。粘土の良いところは穴の面取り部分を残すなど調整が可能で取り扱いが楽な事です。
  • ウエス
    分解しない場合で油がまだ少し残っている様な場合はウエスを突っ込んでおきます。また、きつく巻いて穴に入れる事でマスキングにもなります。
  • 不要なボルト
    ネジ部をマスキングしたい場合、不要なネジを入れる事でマスキングできます。マスキングに使った後はメッキなどの皮膜が剥がれてしまうので錆びてしまい、通常使用はできなくなります。

それでは早速、実際のマスキング作業のコツを見ていきましょう♫

【マスキングその1】 カバー類の合わせ面

【サンドブラスト】 マスキング カバー1

まず、分解したケースを脱脂します。
できるだけ部品は取り外した方が確実です。

(撮影のためにいろいろ付いていますが・・・ベアリングは必ず交換を前提としてください。)

外側は汚れ、オイル等をパーツクリーナーでふきとります。
内側はオイル等を十分抜き、パーツクリーナーを内部の隅々まで吹きかけて一日逆さにしても垂れてこないぐらいまで内部を綺麗にして下さい。

後で油が出てきてマスキングが剥がれてしまうと内部まで研磨剤が入ってしまいます。

【サンドブラスト】 マスキング カバー2

ウエスなど、綺麗な布にパーツクリーナーを吹きかけてテープを貼る部分を入念に脱脂してください。

残っているガスケット等はオイルがしみ込んでいたりして後でマスキングが剥がれてしまう原因になりますのでこの時に綺麗に剥がしておきます。

この脱脂作業がとても重要ですので少し大変かとは思いますが念入りに行いましょう。

【サンドブラスト】 マスキング カバー3

厚手のガムテープを使ってマスキングをしていきます。

写真のように少しづつ重ねてシワにならないように貼ってください。

この時、テープはケースよりも1~2cmほど長めに余らすのがポイントです。

あまりギリギリだと後で作業がやりづらくなってしまいます。

【サンドブラスト】マスキング カバー4

貼り終わったら横から貼り重ねた部分を見てみましょう。

写真のような隙間ができていればそれらをちゃんと貼り合わせて隙間を無くします。

もし、シワになっている部分があればそこに隙間が生まれてしまいますので上からテープでふさぎます。

ケースに貼りつけた部分がシワになっている場合はそこの部分だけ取り除いて貼り直しましょう。

【サンドブラスト】 マスキング カバー5

カッター(なるべく細身のもの)で部品にそわせるようにテープをカットしていきます。

部品も少し削る感じで刃を微妙に部品側に向けて切っていきます。(少し部品が傷ついてもカッター程度の傷はブラストでなくなります。)

このときに先ほど余らせていた部分を外に軽くひっぱりながらカットしていくと綺麗に早く切り取る事ができます。

カッター刃はテープに垂直か、それよりも部品側に傾けた方が作業がやりやすいです。

【サンドブラスト】マスキング カバー6

もし上の方法がやりずらければ部品を逆さにして右の写真のようにカットしてもいいです。

傷ついても良い板の上に段ボールを敷いて下さい。
缶詰を開ける要領でザクザクとすこしづつ段ボールごと切っていくと切りやすいです。

このときもテープは軽く引っ張りましょう。
少し切り残しができてしまった場合もこの方法で切り取れたりします。

カーブのきつい部分などはどうしても切りにくい所です。デザインカッターがあるとだいぶやりやすいと思います。頑張ってみて下さい。

マスキング カバー20

全集切り終えれば作業終了です。
これくらいの大きさのマスキングであれば初めてでも20分ぐらいの作業かと思います。

また、写真では行っていませんが、ボルトの入る貫通穴(矢印)も中まで綺麗にしたい場合はテープを切り取っておいて下さい。(これはデザインカッターが断然やりやすいです)

【マスキングその2】 ベアリング穴、大きなねじ穴などのマスキング

マスキング カバー16

ベアリング等の入る精密な穴や代わりに使用する物が無いような大きめのネジ穴などは100均等で売っている油粘土でマスキングする事ができます。

不思議に思われるかもしれませんがブラストがよほど近くで長時間当たらない限り無くなってしまう事の無い優れたマスキング方法です。

また、穴の面取り部分も簡単にマスキングできるのでとっても重宝します。

マスキング カバー17

やはり脱脂はきちんと行って下さい。
油で練った粘土を入れるわけですが、あまりに油分があると密着せずに剥がれてしまいます。

油粘土をよく練って柔らかくなってきたらマスキングする穴へ詰めていきます。

貫通している場合は裏側にガムテープを貼って両側から圧縮するように詰めて下さい。

マスキング カバー18

詰めて余った部分はカッターで切り取ります。

刃をのこぎりのように前後に動かしながら切っていくと綺麗に切り取れます。

無理に切り取ると隙間ができてしまいます。
隙間ができた場合は粘土で埋めて下さい。

マスキング カバー19

縁についた粘土はウエス等で綺麗にふき取って下さい。
カット断面は素や隙間ができていたりするので指でならしてそれらを埋めれば完了です。

【マスキングその3】 出っ張った部分のマスキング

マスキング カバー8

本来はこのような部品は取り外しておくのが望ましいのですがどうしても外せない場合などはそのまま施工するためにマスキングが必要になります。
出っ張り部分のマスキングはやり難く完全に研磨剤の混入を防止できない場合も多いので最終手段とお考え下さい。

ゴム部品は基本的にブラストによって削れる事はありませんがそれでも見た目がザラザラになりますし、部品が組み付いているので少しでも研磨剤の侵入を防ぐ事も考えてゴム部も一緒にマスキングしていきます。

マスキング カバー21

まず、入念に脱脂して下さい。
特に組み付け部分などに油分が溜まっていますので後で剥がれない為にもこれでもかというぐらいに入念に。

対象物にもよりますが今回の場合、1cm程の幅でテープを切り、縦に貼りつけます。

隅にもきちんと貼ったほうが良いのでヘラ等、細かいところまで押さえられるもので密着させてください。なるべく細い方がきちんと密着させられます。

この作業を怠るとそのうちマスキングが浮いてきてしまいます。

マスキング カバー9

全周貼り終えたら最後にテープをぐるっと一周巻きます。

この時、縦に貼ったテープが幅が広すぎたり、密着していないと浮いてしまいます。

マスキング カバー10

今回はゴム部とケースの境目でカットします。
境目に刃を入れ、余った部分を持ちながら切っていきます。

この時は刃をケース側に沿わせてゴムを切らないように慎重に行いましょう。

マスキング カバー11

全周切り取って完成です。

こういうマスキングしにくい部分には他にもコーキングを塗って固める方法もあります。

その場合は2~3回硬まっては塗ってを繰り返します。

剥がす際にはカッターで切れ目を入れ、取りきれないものはピンセットやワイヤーブラシなどで取り除きます。

【マスキングその4】 ネジ穴のマスキング

マスキング カバー14

ネジ部はいらないネジを挿入すればOKです。

後で使用するネジを使ってしまうと亜鉛メッキが剥がれてしまい、急速に錆が進行してしまいます。

内部への侵入の心配がない場合や精密なネジ山でなければマスキングしなくても構いませんが、研磨剤がネジ山に残ってしまい、ボルトが入りにくくなってしまう事があります。その場合はタップを立て直すことで解決できます。

上記のように粘土を詰めてもマスキングできます。

ブラストの種類
twitter
最新ニュース